キャンプのたのしみ

北軽井沢スウィートグラス キャンプ

キャンプ場を歩くのが好きだ。あてもなく場内を散歩するのが好きだ。

たしかに散歩は地味だ。キャンプ料理、昼ビール、たき火など、いかにもキャンプといった派手さは散歩にはない。

けれど派手さがないからこそ味わい深い、と勝手に思っている。

道具をそろえて火を起こす、スーパーで食材を調達するといった特別な準備はいらない。お金も一切かからない。こんなに気楽なたのしみは他にない。

散歩は1日のうちでも何度も楽しめる。朝の散歩、昼の散歩、夜の散歩。設営前の散歩、設営後の散歩、撤収後の散歩。いろんな散歩がある。

それぞれの散歩によさがあるのだけれど、いちばん好きなのは朝の散歩だ。朝は空気がきれい(な気がする)。人の動きも少なく静かだ。ひとりの時間を満喫することができる。考えごとをすることもできるし、ぼーっとすることもできる。ノイズがないのでひとりの時間に集中できるのがいい。

キャンプに行かないふだんの日は、朝ランをしている。2023年3月に予定されている東京マラソンの出走権をもっているという理由のほかに、朝走ると頭がスッキリするからという理由もある。きっかけは東京マラソンだったが、いまとなっては「スッキリ」目当てに走っている。東京マラソンが終わっても、きっと走り続けると思う。

そんな習慣があるので、ほんとうならばキャンプに行っても走りたい。けれどキャンプ場ではそれはできない。一度、いかにも走るぞといった格好でキャンプ場内をところせましと走っている親子を見かけたが、わたしにはできそうもない。やろうと思えばできるのだけれど、キャンプ場のムードを壊してしまいそうで自重している。走るのであればキャンプ場の外を走りたい。

先日も北軽井沢スウィートグラスで散歩を満喫した。この時期はすこしずつ紅葉が始まっている。緑と赤の中間にある移ろいいく紅葉をぼんやりとながめながら場内を歩いた。テントの買い替えを考えていることもあり、スウィートグラスでは散歩中にテントのリサーチもした。

昼間はキャンパーさんがいるので、じろじろ見ることはできないのだが、みんなが寝ている時間であればそれほど気にする必要がない。自分と同じテントを使っている人に親近感を覚えたり、見たことのないテントを見ていそいでネットで調べたり、使いやすそうなサイトレイアウトに感心したり、まるで住宅展示場のよう(テント展示場か)。

その甲斐あって次のテントについておおきな着想が得られた。サイズ、使用感などまだ検討が必要な部分があるがおぼろげながら形が見えてきた気がする。

日常を離れ、のんびりした時間を過ごそうとキャンプに来ていても、なんだかんだでいそがしくしてしまうものだ。やりたいことがたくさんあって、それこそ分刻みのスケジュールでキャンプのタスクを片付けている人もいるのではないか。夜のお酒を1杯だけ減らして、翌朝すこしお散歩に出かけてみてはどうか。きっと後悔しないはずだ。