こんにちは。
「安倍晋三回顧録」を読みました。この記事では、本書を読んで考えたことを書いていきます。
決める
政治に関わる人々は、難しい問題について決断を下すことが多いです。特に一国の首相ともなればなおさらです。
難しいテーマ、たくさんのステークホルダーがいますが、結局いきつくところは人と人の間で起こっていることばかり。
答えのわからない問題ばかりなので、ある程度のところで「えいやっ」と決めていることも多いように思います。
判断を先送りするよりはこの方がずっといいはずです。
ただ、そういった決断もあてずっぽうでしているはずもなく、できる限りのリサーチをして、ブレーンの意見を聞いた上で行われています。
自分自身を納得させることも目的に含まれているのでしょう。
詳しい人に聞いて判断材料を集める、こういったアプローチは自分自身の仕事にも応用することができそうです。
また、真剣には考えるけれど、決して深刻にはならない心構えも印象に残りました。本書ではっきりとは言及されていませんが、きっとある程度のところで見切りをつけるということを決めていたんじゃないかと思います。
ひとつひとつを深刻に考えていたら、きっと精神的に参ってしまいます。そんな時間もないほど忙しかったとも言えるでしょう。
自分なんかが悩んで時間を浪費してしまうのは、根本的に暇であることが原因のような気がしました。きっとそうです。
どんな決断をしても必ず批判される。別の選択をした場合との効果比較をすることはできない。検証することはできない。
だからこそ、決めることができているという面もあったのかもしれません。
政治の世界
政治の世界では、褒章としてポストを与えられることが一般的なようです。いわゆる論功行賞です。
うすうすその存在について感じるところはありましたが、あまりに露骨で幻滅してしまいました。
正直、かなりいい加減だなぁと。自分の組織のトップがそんな調子で人があてがわれると考えたら、納得できないでしょう。
人と人の繋がりが大事とは言え、大事にする方法としてはかなり疑問です。
足を引っ張られないようにするには、ポストをばらまくことで勢力のバランスを取ることが重要なのかもしれませんが、ほかにいい方法はないもんでしょうか。
縦割り行政の弊害も思っていた以上に深刻でした。縦割りがゆえに、合理的な活動ができていない官僚が多いことに驚きます。
けれど、程度の差はあれ、私の会社でも縦割りの意識が仕事の効率化を妨げているところがあり、人が集まればある程度は仕方のないことかもしれません。
身近な政治
政治に興味を持たない人にとって、政治に関する話題は退屈であると思われることがあります。私もどちらかと言えば、退屈を感じる方です。
しかし、そういう人は本書の第6章をぜひご覧になってください。
そこでは、海外のリーダーたちとのオフレコの話が紹介されており、とても興味深い内容になっています。
急にリーダーたちの体温が感じられるようになります。報道用に作られたリーダーのイメージではなく、横顔を知ることができるのです。
ここを面白いと感じた人は、ぜひ竹中平蔵さんのVoicyも聴いてみてください。
違う角度から政治について語られており、きっとおもしろいとかんじてもらえるはずです。
おわりに
政治は、私たちの生活に深く関わっている分野であり、我々の将来に影響を与える重要な分野です。
政治について考えることは、私たちがより良い社会を作り上げるために必要不可欠です。
この記事が、政治に興味を持つきっかけとなり、政治について考えることができるようになることを願っています。