山にのぼらない山キャンプ

雷鳥沢キャンプ場 みくりが池

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おじいちゃんやおばあちゃんの朝は早い、とはよく聞く話だ。

おじいちゃんやおばあちゃんでなくても山の朝は早いことを最近知った。もちろん、山の夜も早い。山は使っている時計がちがうんだ。チクタク動く時計ではなく、太陽にあわせて動く日時計を使っている。人間の活動が太陽とシンクロしている。

本格的に登山をたのしむ人たちは、早朝に出発して昼すぎくらいには帰ってくる。暗くなってから帰ってくるのは少数派だ。遅くなればなるほど登山におけるリスクが高まるかららしい。たしかに、明るいうちに歩いていても危険を感じる道がある。これが夜ともなれば、視界も悪くなりなにかが起きてしまうシナリオなんて容易に想像できる。

山キャンプに行ってみると、この「早朝」が思っていた以上に早かった。日の出前に出発する人たちもすくなくない。明け方、トイレのためにテントから出て山を見ると、ヘッドライトの灯りが列をなして、山の上の方に移動している様子を見ることができる。ポツンと見えるのではなく、山のあちらこちらで見えるのだ。そんなに早くに出かけたら、かえって危険なんじゃないかとよけいなお世話を焼いてしまう。

わが家はそんな本格的な登山はできない。山に遊びに行くといってもテント周辺を散策するくらい。先輩登山者たちのお留守番役みたいなすごし方をしている。「お留守番」と表現できるくらい日中のテント場は閑散としている。

紅葉のきれいな季節など、ハイシーズンはテント場がたいへん混雑していると聞いていた。キャンプ場がテントで埋め尽くされている写真を見て不安に思っていた。山岳雑誌でそんな様子を見たことがある人もいるのではないか。けれど、日中のテント場は、テントの数こそ多いが、人は少ない。閑散としている。山にのぼらない人にとってはとてものんびりできる空間が広がっている。

テント場のところどころにあるテーブルや椅子も自由に使える。先日、雷鳥沢キャンプ場に行った時も、テーブルが埋まっていて使えないということがなかった。こんなドーナツ化現象がおきているなんて、行ってみるまで考えもしなかった。

この穴場感はクセになる。そのうち本格的な山登りをはじめたくなるであろうが、それまではこの穴場を堪能したい。混雑を理由に家族で山キャンプに行くのを迷っている人がいたら、その考え方は改めた方がいい。

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