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本書を読んだきっかけは、ちきりんさんによるご紹介でした。
一言でいうと
好きでないとリノベなんてやるもんじゃないなと悟った一冊。
リノベしない人にとっての本書の意義
ちきりんさんがリノベをしようとした時に、既存の記事やブログなどでは物足りないと感じるところが多かったそうです。
かかった費用については書いてあるけれど、予算をどう立てればいいか、肝心のところが書いていない。
リノベ会社選びについても重要にもかかわらず、抽象的で情緒的な説明ばかりで再現性がないものばかりだったそうです。
また、体験記と表する振り返り記事についても失敗談が全く載っておらず、実際にリノベをしようとした時に情報が不足していると感じることが多かったそうです。
そういった不満が本書を執筆するきっかけの一つになったとおっしゃっています。
実際に本書を読んでみると、ちきりんさんの思考プロセスを追体験することができ、失敗についても触れられており、その内容をもとにこれからリノベをしようと考える人にとっては貴重なシミュレーションの機会が提供されていると感じました。
私自身、差し迫ってリノベの必要性を感じているわけではありませんので、そういう意味において本書がリノベの指南本として私の生活に影響を及ぼすことはありません。
しかしながら本書でも触れられている通り、リノベのような共同プロジェクト型の取引を進めていく上でどういったことを考え、どういったことに注意をしながら進めていくのが、そのプロジェクトの当事者として、良いものなのかといったことを考えさせてくれます。
私の場合で言うと、患者として医者と関わるような場面というのがこの共同プロジェクト型の取引としてパッと思いつくシチュエーションです。
思考の追体験
本書を通じて、ちきりんさんのリノベのケースを振り返っていくと、その想定の範囲の広さ、深さに驚かされます。
とにかく全ての項目について調べが徹底しているのです。
本書のタイトルにも「徹底的」という言葉が含まれていますが、その度合いが想像を超えていました。
本書に限らず、最近読む本では何かに秀でている人はとにかく徹底しており、私たちとはその徹底度合いが大きく違っていると感じる場面が多いです。
とりわけリノベに関して言うと、リノベが好きであったり、必要に迫られていないとここまで徹底して取り組むのは難しいんじゃないかというのが率直な感想です。
少なくとも私がリノベをしようとした時にここまで徹底的に調べながら進めていくことはできないと痛切に感じました。
そんなちきりんさんであってもリノベの中で失敗をしてしまった場面があるといいます。
そんな話を聞くとなおさら今の私にとってリノベは遠い遠い、実現不可能な話のように思えてきます。
それは能力の問題もありますし、そもそも、リノベに興味がないと言う理由もあるとは思います。
その一方で、ショールームで高いものをつかまされたというエピソードには不謹慎ではありますが、なんだかほっとする一幕でした。
体温のある追体験が本書の魅力
読書を通じた思考の追体験の重要性についてはよく耳にします。
しかしこれは口で言うほど簡単ではありません。
この追体験こそが読書の醍醐味であり、本当に面白い部分だと思います。
じっくりと著者の考えを追体験することで、他の場面への応用、横展開がしやすくなります。
本書はこういった著者の思考プロセスを具体的に追体験できるところが最大の魅力です。
ちきりんさんの本は好きで、これまでほとんどすべての著書に目を通しています。
これまでの本が知識編だとすると、今回の作品は実践編と言えるのではないでしょうか。
題材こそ、リノベとややマニアックな内容を扱っており、人によっては縁のないテーマではありますが、実際にこれまでちきりんさんが言われていた数々のメソッドが実践されており、その様子を見ることでこんな風に考えているんだと言うことが具体的によくわかる内容になっています。
私が読んだ本
本書以外に私が読んだ本を一覧にしています。ぜひご覧ください。