この記事には広告をふくむ場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売上の一部が還元されることがあります。
本書を読んだきっかけは、経沢香保子さんによるご紹介でした。
一言でいうと
胸を張って休暇を申請できるようになる一冊。
休息に対する偏見を壊す
休息は他の全てを終えてから行うことではなく、それが欲しければ、自分で能動的に確保しなければ得られないものだ。
休息時の脳の印象的な特徴は、仕事をしている時の脳と変わらないほど活動的なことだ。
ずっと働き続ければ最大の成果と満足を得ることができる、という幻想を生む。
本書では、私が休息に対して持っていた偏見を見事に打ち砕いてくれました。
わけもなく働き続けることが成果への近道であり、休息は軟弱者の吐く弱音くらいにしか思っていませんでした。
若い頃に比べて、力任せで何かをやりきる無茶な体力がなくなったので、この考えではやっていけないなとぼんやりとは思っていましたが、その感覚は抜けきれていませんでした。
若い人を見るときに、休んでないで仕事しろよくらいに思っていたかもしれません。
この偏見が完全に間違っているとは思いませんが、少なくとも偏っていて他の考え方もあるんだということを知ることができたのはとても良かったです。
どういう休息が私の幸福度を上げるのか
心理的デタッチメントが回復にとって重要である。
年に一度、仕事からすっかり離れて長期の休暇を取るより、2、3ヶ月ごとに短期間の休暇を頻繁に取るほうが、回復のレベルは高まるだろう。
仕事中毒を自認する人が余暇をどう過ごしているかを調べた研究により、身体的にきついレジャーをする人は、より楽なレジャーをする人より幸福度が高いことが明らかになった。
休息をとるには短期間であっても完全に仕事がから離れる必要があります。
心理的デタッチメントを得るには、まず物理的にでタッチしないことには始まらないような気がします。
また、のんびりしているだけではふとした時には仕事のことが頭をよぎってしまいうじうじ考えてしまうことがあるので、他に夢中になれることで頭の中を埋め尽くしてしまうことがポイントのようです。
いくつかの研究結果で幸福度が高まりやすい休息の取り方が示されていますが、万人に当てはまる正解はありませんでした。人それぞれ違うので当然ですが。
とはいえ、頭の中の円グラフを一気に変えてしまうということでマイナスになることはなさそうです。
私の場合、アップル製品を眺めたり、料理を作ったり、コーヒーを入れたり、運動をしたり、キャンプをしている時に頭の円グラフが大きく変わります。
特に運動やキャンプは、身体的にきついレジャーに含まれるのではないかと思ったりもします。
あとはその時間を能動的に確保しさえすれば問題なさそうで安心しました。
しっかり休息が取れているかのバロメーター
凡庸な学生は、余暇に当てた時間を過小評価する傾向にあり、・・・優秀な学生は、「余暇にあてた時間をかなり正確に報告し」・・・た。
チャーチルは時刻が絶望的状況にあった時でさえ、国家と市民生活の命運が危機に瀕していた時でさえ、昼寝の時間を確保していた。私たちは自らの生活と仕事が、本当にそこまで余裕がないものなのかどうか、自問してみるべきだろう。
※引用は全て「よい休息」より
余裕がなくなってくると、休息をとることを忘れてしまいがちです。
そういう場合は往往にして体調を崩し、崩してはじめてしっかり休息を取らないといけないなと反省するというループを繰り返しています。
そんな私にとってこの二つは、とても刺さりました。
とはいえ、難しく考える必要はなくこれも習慣の一つなんだと思います。
毎日昼寝をするようになったり、休息時間をしっかり確認する習慣さえついてしまえば、習慣を守らないことに体が拒否反応を示し、勝手に行動するようになるはずです。
昼寝という行為は休息の象徴的な行為に過ぎないので、自分にあった休息の方法を日常の中に組み込み、習慣とすることこそ本書の訴える要諦だと考えています。
私が読んだ本
本書以外に私が読んだ本を一覧にしています。ぜひご覧ください。
最後に
短時間の集中を毎日繰り返し、効果的に休息をとった偉人としてチャールズ・ダーウィンが紹介されている一節がありました。
出口さんのセミナーに参加して、ダーウィンについて学んだばかりだったのでその功績の大きさと休息を含めた日々の過ごし方を絶妙なタイミングで知ることになり、勝手に啓示的な意味を読み込んでしまいました。