【感想】「哲学と宗教全史」(出口治明:ダイヤモンド社)

哲学と宗教全史

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こんにちは。通勤時間が至福の読書タイムのCAMPION () です。

本書を読んだきっかけは、著者である出口治明APU学長のツイートでした。

2019年のお盆休みから読みはじめ、約1か月で読み終えました。

「哲学」「宗教」と聞くと、どうしても難解なイメージがつきまとい、なにかと理由をつけて敬遠していました。

そんな折、出口さんが「哲学」と「宗教」をテーマに新しい本を出されたと知り、ひょっとしたら今回こそは読めるのでは?と反射的にポチりました。

読み終えてみて、大満足の一冊でした。2019年のベストです。

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いまはちょっとした「出口ロス」です。

「哲学と宗教全史」が面白いと感じた3つのポイント

これほどまでに「哲学と宗教全史」にはまってしまった理由を整理してみます。

はじめに宣言します。

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私は出口会長の大ファンです。

出口さんの本は面白いに決まってるという先入観があるので、どう転んでも面白いと感じてしまうんです。

講演会やセミナーに参加したことも、一度や二度ではありません。

明治維新とは何だったのか」、「戦前のお金持ち」など、出口さんの本はほとんど読んでます。

Twitterでは、直接やりとりをさせていただき、いま自分が読んでいる本に関連するおすすめ本を紹介していただいたこともあります。

【セミナー】出口治明APU学長の「古典を読めば、世界がわかる」【第1回:種の起源】に参加

1. その哲学、その宗教が生まれた時代背景が説明されている

特定の考えが生まれる時、何もないところから生まれることはありません。

その時代の影響を大きく受けているのです。

偉人とされる傑物自身の存在が不可欠であることは言うまでもありませんが、それに負けず劣らず、当時の自然環境、国の状況、家庭環境、それまでに蓄積されてきた知見といった時代背景の及ぼす影響が大きいのです。

本書ではその時代背景について、ていねいに解説されています。

その解説があるからこそ、難しいテーマであっても「なるほど、こういうことなんだ」と、思わず納得してしまう場面が多いんだと思います。

「人物」と「代表作」をひたすら暗記していた学生時代には、まったく味わうことのなかったワクワク感があるんです。

環境がモノの見方に与える影響の大きさを知ると、普段の生活でも「あの人はどうしてあんなことを言うんだろう?」という疑問を、「どんな環境があんなことを言わせるんだろう?」とちがった角度から考えられるようにもなります。

感情的な議論を避けることにもつながります。

2. 偉人たちの息づかいが聞こえてくる

ときどき、偉人や民衆の気持ちを関西弁でつぶやいている場面があります。それが妙にリアリティがあるんです。

本書に掲載されている偉人たちの肖像画を見ながら、その関西弁を読んでいると本当に話しているような気がしてきます。

明治維新とは何だったのか」でもそうですが、人物が生き生きとしていて映像が浮かんでくる魅力があります。

小むずかしい話になりがちな哲学や宗教の話に、血が通ってくるといったらいいでしょうか。

明治維新とは何だったのか。半藤一利、出口治明著。 「明治維新とは何だったのか」(半藤一利・出口治明著)

3. トリビアで偉人たちを身近に感じることができる

本書では、本文やコラム(「哲学のティー・タイム」)でちょっとしたトリビアを紹介しています。

孔子の身長は2mを超えていた、プラトンは体格がしっかりしているという意味のあだ名だった、3歳の娘がよく歌っている「むすんでひらいて」はもとをたどるとルソーに行き着くなど。もちろんこれだけじゃありません。

飲み会でいろんな人に聞かせたいトリビアがもりだくさん。

私もいい大人ですので、求められないかぎり自分からトリビアをアピールし続けるようなおろかなことはしませんが。

https://campion110.net/wp-content/uploads/2019/08/IMG_1523-e1564756501465.jpgママ

ドヤ顔でトリビアばかり聞かされるとかなり迷惑よね。

それでも、ふだん何気なく接しているものや行っている習慣が、思いもよらないところで大昔のこととつながっていると思うと、なんだかうれしい気分になります。

「哲学と宗教全史」の感想のまとめ

実に楽しい読書体験でした。

ムハンマド、エドマンド・バーク、ニーチェなど、気になる偉人がたくさん出てきたので、これからどんな本を読もうか悩んでしまいます。

出口さんの作品では、参考文献の数にいつも圧倒されてしまいますが、今回も例外ではありません。学生時代の記憶を頼りにこの本をまとめられたというので、これまたビックリ。

出口さん、どうもありがとうございました。次の作品も期待しています。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。CAMPION()でした。

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