「明治維新とは何だったのか」(半藤一利・出口治明著)

明治維新とは何だったのか。半藤一利、出口治明著。

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こんにちは。通勤時間が至福の読書タイムのCAMPION () です。

素敵な本に出会えたので皆さんにご紹介します。

歴史は勝者によって書かれる。

伊藤博文や山縣有朋が「松蔭の最後の直弟子」と言ったように、自らの正当性を主張し、権威づけするために作られることがあるという。

一刀両断

半藤さんの「昭和史」、出口さんの「戦前の大金持ち」、「全世界史」、「人類5000年史」、

本作と同じく共著の「世界史としての日本史」など、

お二人の作品は大好きでよく読ませていただいています。

登場人物の息遣いが聞こえてくるような描写、

〇〇はアホやといった一太刀で歴史上の人物を葬ってしまう筆さばきが大好きです。

本作でも、

松蔭そのものも大した人物ではないが、
伊藤、山縣はその門下生の中でも大したことない。

とバッサリ。

阿部正弘

そんなお二人が高く評価していたのは、わずか25歳にして老中となった阿部正弘。

阿部正弘に関して知っていることはほとんどなく、恥ずかしながら名前なら聞いたことがあるという程度。

鎖国を続けた幕府の内側の人間であって「開国・富国・強兵」を主張し、日本の将来に関するグランドデザインを描いていたというからとても驚きます。

初任給をもらって喜んでいた私の25歳とはまったく違います。

いまだに若いというだけでマイナスに見られることも多いですが、その思い込みが社会にとって大きな損失になる可能性があることがよくわかります。

虚心坦懐

時代を大きく動かした人たちは、当たり前ですがやはりよく勉強しています。

世界に目を向け、オープンな姿勢で情報を取り込み、大きなビジョンのもとに意思決定をしている。

最近でも多様性という言葉をよく耳にします。

人はみんな考え方がちがって当たり前、その当たり前を前提として共有した上でオープンな姿勢で他の人たちと接し、いろいろな刺激を受け、刺激をもとに自分の頭で考え、自分の言葉で、自分の意見を表現する。

そんなことを明治期の若い人たちはしていたのかもしれません。

おまけ

勝海舟が、日本ではじめて散歩をし、市井の生活の様子に触れ、様々な施策に取り組んだという話は、ちょっとしたトリビアでした。

何かの起源に関するエピソードって面白い。

哲学と宗教全史 【感想】「哲学と宗教全史」(出口治明:ダイヤモンド社)

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▶︎ 私の血となり肉となった本たち

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